日本の山の木を使うこと。

いろんな角度からアプローチしています。

耕作放棄地だった田畑でお米や芋焼酎をつくってみる。

脱穀後の稲わらを使ってお正月のしめ縄をつくってみる。

循環資源をみんなで楽しく暮らしに取り入れてみる。

食べ物も水も木も、みんなつながり暮らしがある。

人と人がつながり、自然と人がつながり、

人と社会がつながっていく。

山・川・海 と 私たちの暮らしがつながっていく。

木を使うことを通して、木の家づくりを通して、

多様なつながりを生み出し

ライフデザインしていくのが おちばproject 。

◯循環関係

 あるチーズ工房のお話。おいしいチーズをつくるために大切なこと。それは、良質な牛乳がいること。そのためには健康な牛がいること。元気な牛を育てるためには餌となる草が栄養いっぱいであること。その草を得るためには土が大事であること。落葉樹広葉樹の落ち葉が堆肥となり、微生物が分解し、肥沃な土壌となる。その牛から牛乳をいただきおいしいチーズができ、みんなの食卓にあがること。そんな話を聞いたことがあり、循環ってすごいことだと意識するようになりました。

 

◯埼玉県小川町との出会い

 設計者として、木の家づくりをしていく中で、循環資源の木のこと知りたいと頭の中にふと浮かび、木を知るってどういうことだろうとモヤモヤしていた2010年。

あるTV番組で目にした埼玉県小川町の有機農家さん。農薬や化学肥料を使わず、牛や鶏を飼う有畜農業。その飼育から得られる糞尿を貯槽タンクに入れ、メタンガスを調理の熱に利用したり、3畳ほどの空間に置かれた大きな薪ボイラーでお湯の熱に利用する生活を送っているという番組。
暮らし方・生き方を知っている農家さんは、建築家だなーと。
 待つこと約半年。予約でいっぱいのその農場見学の機会を得、その生活、その仕事を見学させていただきました。この体験以降、これからの建築士は、箱をつくることは当然のこととし、暮らしをつくっている農家さんと共通するコトがあるのではないか、業種を超えたつながりを持つことも大切なことではないかと。また、木の建物をつくっているということは、林業にも当然関係があり、木のことを知ろうと思ったことによって、農林業とわたしたちの暮らしを知ることも、建築士には必要ではと、考えるようになりました。

 

◯おちばとの出会い

 2010年9月、小川町をきっかけにNPO法人生活工房つばさ・游主催の「30世紀につながる町づくり塾」人材養成講座に参加しました。最終目標は、ビジネスモデルをつくること。自然資源、農的資源、まちの特産品、まち固有のイベントなど、参加者たちがそれぞれに資源を決め、その分析と価値の再評価をモデル化していくもの。そこで、身近な資源であり、毎年必ず得られる循環資源として、落ち葉を取り上げることになり、当時は落ち葉君と呼ばれることもしばしば。
 2011年2月、小川町の経験を継続するため、NPO法人えがおつなげて主催の「マネージメントスキル習得コース」に参加することになりました。
山梨県をフィールドとして、10回ほどの講座が月に一度くらいのペースで通うことに。座学・ワークショップ・フィールドワーク、ビジネスモデルプランの作成。
多くの方との出会いとアドバイスをいただきながら、おちばprojectに至りました。

 

◯象徴としての「おちば」

 当初、地域の方々と落ち葉掃きをし、堆肥にして農家さんに使ってもらうことで、生活者とつくり手の農家さんを結べたらと。顔と顔の見える関係づくりをと。
今でもそれはチャレンジしたい気持ちはあるのですが、現時点では、循環資源である「おちば」を象徴に、木の家にも共通することに気がつけるような活動ができたらと考えています。

 

◯おちばprojectのコンセプト

 おちばprojectを一言で表現すると、「 農林漁業 × Den設計室 = 心豊かな暮らし 」につながるような活動です。

そこで、住まいの生活から見てみると、私たちが生きていくためには、誰もが必要な食事。その食事・食べ物は、誰がつくってくれているでしょうか。

お母さんよりももっと前の作り手である農家さん。では、その農家さんは、美味しいお米や野菜を作るために、土づくりをし、太陽光や水を必要とします。
ここで水。そのお水はどこから来るでしょうか。雨が降り、山の土壌を通り抜け川となり、その川の水や地下水を田畑に利用し農作物を育てていること。
その水は、
ミネラル豊富な水だったら、より美味しい農作物を育てることができる。ミネラル豊富な水を得るためには、山が元気な状態であることが望まれる。
ひとの手(林業)が行き届き、手入れのされた山は、生物多様性を育み、豊かな土壌を育む。そこから美味しいお水を得ることができ、川の水は海へと流れ、プランクトンを育み、海洋生物たちを育む。それらの恩恵の結果、美味しい食卓につながり享受し続けられている。
 では、山と農業や漁業の循環関係を壊さないために、
わたしたち生活者にできることは何でしょうか。日本の山の木を使うこと。そうすることで林業が成り立ち循環を守ることができる。この循環関係は、約7割が森林資源の日本において、なくしてはいけない生き方なのだとおちばprojectは考えています。

木を使い続けることは、林業・農業・漁業に関係し、わたしたちの暮らしがあること。

木だってお米だって生物資源。本物の国産の木を使った空間に、その生物資源を取り込むことは、いのちを育むことであり、素敵な贅沢です。

 

ひととひと、業種を超えて交流しながら楽しんでチャレンジすること、おちばprojectの大切なコンセプトです。